家族葬はトラブルを招かない対応が必要

日本では従業員やOB本人、その家族が亡くなった時に、死亡情報を流す企業が多かったです。欧米ではあまりみられないのは、家族の死は家族の問題であり企業が関与するのはおかしいという個人主義の考えが浸透しているからです。しかし日本の企業は明治以降、会社と従業員は家族だという企業家族主義が一般的だったので、従業員やOBが死亡したら企業が社員をお葬式会場に派遣して遺族をサポートしたり、同僚が香典を用意して会葬するという社会的風潮がありましたし、現在でもよく見られます。

しかし最近は日本の企業も社員やOBの死亡通知をしないところが多くなっています。告知がある場合も、亡くなった事実を伝えるだけで、多くの場合、すでにお葬式は済んでいます、とかご遺族の希望で家族葬として執り行うので会葬は遠慮してください、といった内容が多いです。会社関係者はこれで問題はないのですが、注意しなければならないのは、家族葬に呼ぶ親族をどの範疇にするかという問題です。民法で定める親族の範囲は六親等内の血族および配偶者と三親等内の姻族ですが、家族葬の場合は親と伴侶、子供、孫、ひ孫、兄弟姉妹あたりが一般的で、あとは生前特に故人と親しかった親せきにとどめるのが普通です。数人からせいぜい30人以内というのが一般的な家族葬の会葬者数なので、これが目安になります。

お葬式に呼ばない親族には、故人の遺志を尊重して内輪で家族葬を営むことにしたので、参列をお断りすることを連絡しておくことが大事です。そうすれば波風も立ちにくいですし、お葬式後に身内だけで家族葬を済ませたという通知の案内を出すことで理解してもらうことも可能です。何もしないのは後日トラブルのもとになります。